You Only Live Once

【埼玉】の《歯科医師》。趣味である〈喫茶店〉、〈本〉、〈珈琲〉について情報を発信《☆YOLO☆》

広瀬正の『マイナス・ゼロ』を読んで。

こんにちわ!KENG(ケングー)です!

 

お盆で仕事も休みのこの時間を利用して、ブログをたくさん下書きしてます。

 なんせお盆はどこも道が混んでますからね。

 あまり外に出たくないわけですよ。はい。

 

さて、表題にもある通り今回は蔵書紹介です。

 作品は、広瀬正著の『マイナス・ゼロ』です。

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~あらすじ~ 

昭和20年の空襲。浜田俊夫という少年は、空襲の被害にあった隣の家に住む先生に「18年後に自分の研究室にきてくれ」と遺言を言い残して死んでしまいます。

 

時がたち昭和38年。31歳になった浜田俊夫は、先生の約束を守り、かつて研究室があった場所へ訪ねた。

研究室があったその場所は、及川邸という住宅になっていたが、住宅内には当時の研究室が存在した。

 

約束通りにその研究室のドアに向かうと、突然ドアから一人の女性がでてきた。

 

その女性は、当時隣の家で先生と一緒に住んでいた啓子だった。

しかもその姿は18年前の当時のまま。

 

浜田俊夫は啓子という女性と、このタイムトラベルの謎を解き明かしていくのである。

 

 ~『マイナス・ゼロ』を読んで~

この本はそもそも丸善の店員さんに

「おすすめの本ありますか?メルヘンじゃなく、お涙頂戴的なやつじゃなく、面白いのが良いいんですが。」

と相談したのがきっかけ。

 

店員さんからしたら困り果てるような相談だと思ったのですが、店員さんは「ありますよー!SFっぽいの好きですか?」というようなレスポンスの速さ。さすが本屋の店員。

 

『これは広瀬正さんという方の「マイナス・ゼロ」という作品で、昭和20年の戦争を舞台に現代から過去へのタイムトラベルや、タイムパラドクスによる未来への影響などをテーマにしたSF小説なんですが、過去に直木賞も受賞している本なので、はずれはないと思いますよー。』

 

店員の説明もうまさもあるかもしれませんが、もともと私は、映画でもバック・トゥ・ザ・フューチャー「アバウトタイム」きみがぼくを見つけた日などのタイムトラベラーものは好きだったので、すぐさま興味をそそられ購入した記憶があります。

 

この広瀬正さんは昭和45年にこの作品で直木賞を受賞していますが、私はこの本に出会うまで、この著者のことはまったく知りませんでした。(恥ずかしいかぎりです。)

 

この本を読んでみてまず感じたことは、物語の構成がすばらしく、空想性も非常に豊かで、47年前のものとは思えない素晴らしい作品の出来にただただ驚いたことです。 

 

年を重ねるたびにこんなことを思うことはありませんか?

「もし過去にさかのぼったら、こうすれば未来は変わったのかなぁ」と。

 

タイムトラベルやタイムパラドクスをテーマにした作品では、この構想の処理が非常に重要になってきますが、この「マイナス・ゼロ」では良い意味で裏切ってくれました

 

普通であれば、主人公が過去にさかのぼり、見事にタイムトラベルの謎を解決する、戦争を終わらせる、億万長者になるといった展開を想像するかもしれません。

 

しかし、この『マイナス・ゼロ』は、そんなありきたりな展開ではなく、えっ!?と思わせる展開にさせるのです。

(逆にそんな展開だからこそ、多くの読者がはまるんだと思うのですが。)

 

そんな展開にさせる要因の一つに、主人公の存在があると思います。

 

登場する主人公は、優れた知識や身体能力を持った特別な人物ではなく、どこにでもいるような人間味あふれる普通の人物として描かれています。

 

そんな人間味あふれる主人公が起こす行動は、これまた人間味あふれる行動で、ここに読者をひきつける魅力があるんだと思います。

 

人間味あふれる人物を描くことで、読者が同じ目線や立場で考えることができ、そこから親近感が生まれ、ある時は「私も同じことをするかも」「いや、私だったらこうするのに」といったことを読者に考えさせてくれるんだと思うんです。

 

47年前の作品ですが、現代でも「SF小説の金字塔」と語り継がれる見事な作品でした。お見事!!

 

~まとめ~

すでに、まとめっぽくなってるので、総括するつもりはないのですが、一つだけ。

 

やはりこの類の小説や映画を見て感じることは、私たちが現代で生きていくうえで、考えなきゃいけないこと。

 

それは、「今の一瞬々を精一杯生きること」これに尽きると思います。

 

「過去」の出来事をズルズルとひきずる。こんな心境よくありませんか?

 実は、私も1年間過去の出来事をひきずった経験があります。

「あの時、あぁすれば良かったな。そんなことを1年間思っていたのです。

 

当然、「過去」が変われば、「今」「未来」は変わると思います。

 でも終わってしまった「過去」変えられないのです。

 変えられないものは、どうあがいても変えられないのです。

 

だから、「過去」をひきずっても何も良いことは起こりません。

 でも、「今」は変えることはできます。

 そして「今」を変えれば、「未来」も変えることができます。

 「未来」を変えるために、「今」の一瞬々を精一杯過ごしていかなきゃいけないのです。その行動を起こすか、起こさないかは自分次第だと思うんです。

 

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