You Only Live Once

【埼玉】の《歯科医師》。趣味である〈喫茶店〉、〈本〉、〈珈琲〉について情報を発信《☆YOLO☆》

珈琲に含まれるカフェインによる利尿作用のしくみとは?

 

こんにちわ!KENG(ケングー)@Grimpeur_KENG】です!

 

皆さんは、珈琲を飲むとトイレへ駆け込む頻度が多くなったりしたことはありませんか?

 

これは珈琲に含まれるカフェインが、尿(おしっこ)の量を増やし、排尿を促す働きがあるからだとされています。

 

この「尿(おしっこ)の量を増やし、排尿を促す働き」のことを、医学的には利尿作用と呼びますが、カフェインは、いったいどういったしくみで我々の身体に利尿作用を引き起こすのでしょうか。

 

今回は、そんなカフェイン利尿作用について紹介していきたいと思います。

 

身体を取り巻く筋肉

まずカフェイン利尿作用を説明していく上で、人体の構造について少し知る必要があります。

 

私達の体には、大小含め600種類もの「筋肉」が「骨」と共に身体を支えています。

 

そんな「筋肉」は、医学的に大きく2つのカテゴリーに分類することができます。

 

随意筋〈骨格筋〉「横紋筋」 

f:id:KENG:20180201130657j:image

Top 5 Best Biceps Exercises - Size, Mass, Tone and Definition Workouts

 一つは、普段私達が意識して動かしている〈骨格筋〉というものです。

 

例えば腕に力を入れれば筋肉は固くなり力瘤(ちからこぶ)ができますが、力を抜けば筋肉を柔らかくすることができます。

 

このように私達が意識して動かしている〈骨格筋〉は、組織学的に言えば「横紋筋」と呼ばれています。

 

不随意筋〈内臓筋〉「平滑筋」 

f:id:KENG:20180201131655p:image

 Digestion - Doctor Sadeghi

 

一方で、私達の意思とは関係なく動いている筋肉もあります。

 

例えば、胃の消化の際に生じる蠕動運動を引き起こす〈内臓筋〉というものです。

 

このように私達の意思とは関係なく動く〈内臓筋〉は、組織学に言うと「平滑筋」と呼ばれています。

 

実は、この「平滑筋」という組織が、珈琲に含まれるカフェイン利尿作用と密接に関係してくるのです。 

  

カフェインによる平滑筋の弛緩のしくみ

 f:id:KENG:20180205235607j:image 

私達の体は、脳からの指令が筋肉に伝わることによって腕や足を動かすことができます。

 

それは〈骨格筋〉のみならず、胃や腸管などの〈内臓筋〉すわなち平滑筋も同様です。

 

平滑筋は脳からの指令によって収縮したり、弛緩〔しかんと読みます(緩むことです)〕したりしますが、利尿作用について知る上では、特に平滑筋弛緩の機序が重要になってきます。

 

その平滑筋弛緩の機序は以下のようにして起こってきます。

 

cAMPの増加に伴う平滑筋の弛緩

  f:id:KENG:20180202232129j:image

平滑筋を構成する細胞は、脳から伝わってきた指令を受け取ると、細胞の中でアデニル酸シクラーゼ(AC)という酵素よって〔ATP→cAMP〕という反応が起こり、細胞の中でcAMPの量が少しずつ増えていきます。

 

そして、cAMPがある一定の量に達してくると、最終的に平滑筋弛緩するのです。

 

弛緩した平滑筋のフィードバック機構

  f:id:KENG:20180202232124j:image

弛緩した筋肉は、ずっと弛緩した状態のままではありません。

 

きちんと筋肉が元の状態に戻るようなフィードバック機構が働きます。

 

ホスホジエステラーゼという酵素が〔cAMP→5'-AMP〕という反応を起こし、平滑筋細胞の中のcAMPの量を少なくすることによって、弛緩した筋肉を元に戻そうとするのです。

 

カフェインのホスホジエステラーゼへの阻害

f:id:KENG:20180202232119j:image 

しかし、珈琲に含まれるカフェインは、このホスホジエステラーゼの作用を阻害することで、平滑筋細胞の中のcAMPの量を減らさないようにして、弛緩した筋肉を元に戻さずに、弛緩した状態を維持し続けるようにしてしまうのです。

 

平滑筋が存在する器官

ここまでの話の流れとして、珈琲に含まれるカフェインは、平滑筋に作用して、筋肉を弛緩させる作用があることを述べさせて頂きました。

 

では、利尿作用と関係のある平滑筋を有する器官とは、いったい何なのでしょうか。

 

最初に説明したように、平滑筋は体の様々な部位に存在します。

  

f:id:KENG:20180206230152j:image
例えば、血管、気管支、胃、小腸、大腸などです。

 

その中でも、利尿作用と関係があるのは「腎臓の血管」になります。
 

血管の3層構造

f:id:KENG:20180204085543j:image

私達の血管は3層の構造になっていて、ちょうど中膜と呼ばれる部分に平滑筋が存在します。

 

この血管の周りにある平滑筋が収縮したり、弛緩したりすることによって、血管は細く(収縮)なったり、太く(拡張)なったりするのです。

 

つまり、カフェインは血管の平滑筋弛緩させることで、血管を太く(拡張)させるのです。

 

核心に迫る

尿ができるまでの過程

f:id:KENG:20180204090329j:image

さて、いよいよ核心に近づいてきましたね。

 

カフェイン利尿作用について説明するのに、もう一つ理解しなければならないのが、尿(おしっこ)ができるまでの過程です。

 

通常、腎臓という組織に血液が流れると、腎臓の中ある糸球体という部分で血液がされます。

 

ろ過され終わった血液はそのまま静脈に流れていきます。

 

この時、ろ過して出来上がったのが、尿であり、これが膀胱に貯まり、ある一定の量に達すると尿意を感じて、トイレに行きたくなってしまうのです。

 

カフェイン摂取による尿(おしっこ)増加のしくみ

f:id:KENG:20180204085706j:image

 では、珈琲に含まれるカフェインを摂取するとどうなるのでしょうか。

 

まず、珈琲に含まれるカフェインによって腎臓の血管周囲の平滑筋弛緩します。

 

すると、腎臓へ行く血管が太く(拡張)なり、①腎臓への血流量が増加します。
 
さらに②腎臓で血液をろ過する量も多くなり、③作られる尿(おしっこ)の量も増加します。

 

そして最終的には④膀胱に貯まる尿(おしっこ)の量も通常よりも早く貯まるため、排尿が促され、トイレへ駆け込む頻度も多くなってしまうのです。 

 

これがカフェインによる利尿作用のしくみです。

 

まとめ

今回、カフェイン利尿作用について紹介しましたが、いかがでしたか?

 

珈琲に含まれる成分は、私達の体に様々な影響を及ぼします。

 

それは今回の利尿作用に限ったことではありません。

 

きちんとした摂取基準を守れば、珈琲はむしろ私達の健康に寄与することもあるのです。

 

今回、体に及ぼす影響を調べてみると、珈琲の違った一面が見えてきてブログを書いていて非常におもしろかったです。

 

これで嬢も納得してくれるはず。

 

あわせて読みたい

 keng.hatenablog.jp

 

keng.hatenablog.jp

 

【スポンサーリンク】