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【鹿の王】上原菜穂子(著)を読んで、自然と共存しながら懸命に生きる姿に感動しました。

こんにちわ!KENG(ケングー)@Grimpeur_KENG】です!

 

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年明けに、初めての雪山登山に行ってきました。

 

快晴の中、白銀に輝く雪山に新雪を踏みしめて歩く

 

そんな光景を想像して臨みましたが、なんと当日は猛吹雪。

 

山頂から下山する際には吹雪もさらに強さが増し、5メートル先が見えない悪天候に見舞われてしまいました。

 

手足も凍えて感覚がないし、初心者ツアーで本当に良かったと思っています。

 

もう雪山は懲り懲り。今後は春から秋の3シーズンを中心に登山することを心を決めました。

 

さて、さっそくですが今回は上原菜穂子さんの【鹿の王】を紹介していきたいと思います。

 

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あらすじ

強大な帝国・東乎瑠から故郷を守るため、死兵の役目を引き受けた戦士団”独角”。

 

妻子を病で失い絶望の底にあったヴァンは、その戦士団”独角”の頭として戦うが、圧倒的な戦力差で負けてしまい、奴隷として囚われてしまう。

 

ある夜、不気味な犬の群れがヴァンが囚われている岩塩鋼を襲った。

 

翌日、奴隷監督やヴァンとともに労働作業をしていた奴隷達全員が、謎の病にかかり次々に死者が増えていった。

 

岩塩鋼内で生き延びたのはヴァンだけ。

 

生き延びたヴァンは、自身の体に起こった異変に戸惑いながらも、同じく謎の病から逃れた幼子と出会い、その子をユナと名付け岩塩鋼から共に脱出することした。

 

ヴァンたちが脱出した数日後、謎の病で奴隷達が全滅した岩塩鋼を訪れた若き天才医術師ホッサルは、遺体の状況から二百五十年前にホッサルの故郷を滅ぼした伝説の疫病”黒狼熱”であることに気づく。

 

伝説の疫病は何故蘇ったのか?

謎を探っていくにつれ、ホッサルは”黒狼熱”の隠された秘密に気づいていく。

 

何故ヴァン達は生き延びたのか?

伝説の疫病に罹る者と罹らない者の違いは何なのか?

 

必死にユナを守るヴァン、ヴァンを追う刺客、黒狼熱の秘密に気づいたホッサル、また彼らの影で暗躍する者達。

 

各々が自らの正義を振りかざし、少しずつ謎が解き明かされ、物語は壮大な結末へと進んでいく。

 

【鹿の王】を読んで

 私は、ノンフィクション小説と同じぐらいファンタジー小説が非常に大好物です。

 

この【鹿の王】もファンタジー小説ではありますが、医療的要素や政治的要素、バイオテロなどの要素が多く盛り込まれ、実に深く壮大な物語に大変驚きました。

 

抗原抗体反応などの免疫学やセカンドインパクト症候群などの医学知識。

医学を学んでいる身としては、その情報量に大変関心してしまいました。

 

また国と国との戦いの中で巻き込まれるのはいつも民であり、今回の【鹿の王】でもそんな混沌とした政治的状況が描かれており、過去に起きた日本の過ちを一瞬想像させられました。

  

でも、混沌とした政治的状況の中でも、ある民族集落は自然と共存し、一人一人が互いに協力し合って懸命に生きていく姿が描かれています。

 

その情景は、ジブリの「もののけ姫」「風の谷のナウシカ」を連想させ、非常に温かみがあり、神秘的でスピリチュアルな感覚に引き込まれます。

 

この作品には民族的風習の非常に細かいところまで詳細に描かれてあり、著者の上原菜穂子さんは相当苦労して調べあげたんではないかと思われます。

  

核家族化で、家族のつながりがなくなってきている中で、厳しい自然環境の中でこのような温かみのある描写は心にグッとくるものがあります。

 

さて、この【鹿の王】のもう一つの魅力は、主人公ヴァンの存在が大きいと思います。

 

幼い我が子と妻を病で亡くし、生きていることに虚無感を抱きながらも、同じ伝説の疫病から生き抜いた血縁もないユナを必死に守り抜いていきます。

 

力強く、でも優しくて、友和で、誠実なその姿に、周囲の人々はヴァンを慕っていきます。それはヴァンを追っていた刺客のサヤでさえ恋心を抱くほどです。

 

力強さだけでなく、誠実なヴァンの姿に私は「漢」を感じ、ヴァンの生き方に惚れてしまいました。

 

そのため、この【鹿の王】を読んでいるとヴァンに生きていてほしい!この後ヴァンどうなるの!?ヴァン頑張って!!

 

そんな気持ちにさせられるので、ついついページが進み一気読みしてしまう。あげくのはてに徹夜読みまでしてしまうほどの中毒性です。

 

この本にはそれほどまでのポテンシャルがありました。

  

まとめ

【鹿の王】は大人でも十分に楽しめる医療的要素や政治的要素を交えた壮大なファンタジー小説でした。

 

医療的要素が多く難解だとする感想も多いのですが、それでも国を取り巻く政治的状況は、過去の日本と似ており、読むことによって自らの生き方を考えさせられる作品でした。

 

私は、人はいずれ死ぬのがわかっているのになんで生きるのか?死んだら自分の魂はどうなるのか?そんなことをよく考えています。

 

限られた人生の中で、人が生きる意味は何なのか?

 

そんなこと死んでみないとわからないと思うんですが、私だったらどうせ死ぬんなら楽しんで死にたいなと思っています。

 

この【鹿の王】では、追うもの、追われるもの。亡ぼすもの、亡ぼされるもの。生き残るもの、死にゆくもの。
その一つ一つに物語があり、国という大きな単位の中で様々な謀略が錯綜します。

 

そんな中で、ある民族が一つの集落の中で自然と共存し合いながら懸命に生きている描写を思い描くと、人が生きる意味。その答えがそこにあるような気がしてきました。

 

是非皆さんも本屋や図書館で一度手に取ってみてはいかがでしょうか。

   

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